日本社会学会で報告してきました(1)

第90回日本社会学会大会@東京大学にて自由報告をさせていただきました。初日の11/4(土)には,「大都市部における格差拡大の進行過程とその社会的帰結に関する研究」という6本の共同研究のひとつとして「(2)信頼感・社会関係資本に関する地域類型を考慮したマルチレベル分析:社会地区分析と標本調査の接合」というタイトルで報告させていただきました。

 

報告は(1)社会地区分析と(2)マルチレベル分析からなり,前者の主な知見は(1-1)都心部の変化としては,都市自営業層の解体による「時間差ジェントリフィケーション」が生じたこと,また(1-2)周辺部の変化としては,茨城県南部地域への製造業の集積と,埼玉県・千葉県へ物流関連事業所が集積したことが挙げられます。後者の主な知見は,(2-1)アンダークラスは他の階級より健康状態が悪いこと,(2-2)個人レベルの社会関係資本を保有する人ほど,地域レベルの社会関係資本の集積が多い地域に居住する人ほど,健康状態が良いことが挙げられました。

 

なお,当日浅川が配布した資料のPDFは下記よりダウンロード可能です。また,社会地区分析の結果は,ASAKAWA 2016として論文化しておりますので,ダウンロードしてご覧いただくことができます。


ダウンロード
日本社会学会大会(2017)浅川配布資料
【お願い】分析結果は暫定的なものであり,今後変更される可能性があります。引用される場合は,知見の部分を中心とし,具体的な数値・図表等については,論文・著書等の公表までお控え願います。
社会地区標本調査171029.pdf
PDFファイル 1.5 MB